『遺書』松本人志 読書感想

読書記録

今回ご紹介するのは、“お笑い界のカリスマ”こと「松本人志」さんが今から30年ほど前に書かれた本なのですが、今読んでも(むしろ今だからこそ?!)面白い内容の一冊です。


ダウンタウンの松本さんが面白いというのは、もはやわざわざ私が言う必要もないのですが、しかし本書のように「活字で人を笑わせる」というのはなかなか難しいことですので、やはり「さすがだな」と思わされます。


そして、この本を読むことで、自分が何に対して“面白さ”を感じているのかがわかってきました。(恥ずかしながら、36年生きてきても自分が何を面白いと感じていたのかも理解していなかったのです^^;)

松本人志の“面白さ”の根源がわかる内容


この本は「松本人志」という人間の頭の中を、繕うことなく曝け出しています。


ですので、とても傲慢な考えや、また、幼稚な表現も随所に出てきますが、そんな表現を恥ずかしげもなく外に発露させることができるのは、頭の中に「自分が一番面白い」という自信と、「自分が納得できない仕事はしない(笑いに対しては妥協しない)」という、プロフェッショナルな部分を併せ持っているからこそだということがわかります。


また、それこそが「松本人志」を作り上げている軸であり、哲学となっています。

おもしろく生きたいのなら“意識すべきポイント”が分かる!


言ってしまえば本書は「ただ言いたいことを言っているだけ」という内容なのですが、多くの場合、普通の人がそれをやったとしても、たいして面白くはならないでしょう。


それが、「言いたいことを言うだけ」で面白くなる場合の条件として、そこに「筆者の哲学」が存在することによって、途端に面白くなるように感じます。


先日ご紹介した叶恭子さんの本もそうですが、恭子さんの圧倒的な哲学から見た世界を見せつけられたときなど、私はたまらなく「面白さ」を感じます。


人間、100人いれば100通りの考え方があり、自分にはない考え方に触れたときに何かしらの“刺激”を受けることになるのですが、他人の考え方に触れたときにそれを「面白い」と感じるか、そうではない(むしろ不快に感じることもある)と感じるかは、その考え方に「オリジナリティ」があるかどうかが大きく関わってくるのではないでしょうか。

要するに、おもしろい人間になりたければ、オリラジの中田さんが言うように、「優れるな、異なれ」というポイントを意識しておく必要がありそうです。

異なるために必要なこと

特に私の場合は、「え?!どうしてそうなるん?!」と自分には到底理解できそうにない考えに触れたときは、脳からよだれが出ているように前のめりで食いついてしまいます。笑


ですので、面白くありたいのであれば「自分を曝け出せばいい」という結論になるですが、いくら多様性が叫ばれる時代になってきたとはいえ「自分を曝け出せる人」や、そもそも「自分の考え」と呼べるものを自覚している人というのは少ないと思います。


松本人志さんも叶恭子さんも、まるで禅の探求者のように自分を内観し、自分が何をどう感じているのかを理解している(理解しようとしている)点で共通しています。


そうすることで自分にとって「いるもの」「いらないもの」がはっきりし、それらを取捨選択することで、余計にオリジナリティが高まっていくことに繋がり、誰にも代え難い“孤高の存在感”を発揮できるようになるのかもしれませんね。

『遺書』の「おもしろポイント」3選

ここでは私が目指す「おもしろい人間」になるうえで活かせそうな要素や、本書を通して見つけた人生を「おもしろく生きる」ためのヒントを紹介していきます。

簡単に言えば、本書を読む私独自のメリットですね(^^)

  • 30年前の松本人志はこんな人間だった!と会話のネタになる
  • 自分の変な部分、人とは違う部分を肯定的に捉えることができる
  • 哲学やポリシー、プライドなどの“こだわり”を持つことがすなわち“おもしろさ”を生むということを学べる

こんな感じです!

まとめ


長々と語ってしまいましたが、本書自体の内容は全く難しくもなく、あっさり読めてサクッと楽しめる一冊となっています♪


松本人志さんが好きな方や、興味ないけど頭の中を覗いてみたい(といっても30年前の、ですが)という方には是非お勧めさせていただきます(^^)

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